パソコンのこれからの形

コンピュータと言えば、昔から、新しい言葉を作って、その言葉に熱狂的になる傾向がある。そして、熱しやすく冷めやすい。EDP、MIS、DSS、人工知能グループウェア。 最近では、SaaSweb2.0、そして、クラウド…etc. ただ、そんな言葉を操って話している人達だが、具体的な用途の話になると、途端に言葉だけが踊る。ずっと変わらない光景である。

そういった中で、グーグルがやっていることは、シンプルで分かりやすい。パソコンのこれからの形を示唆しているようにも思う。

「多くの人は、ブラウザを使うことでパソコンを使うと言っている。だから、ブラウザで全てのことができるようにしよう。」というものだ。
 私自身、パソコンをどう使っているか見てみると、ホームページを検索しての調べ物、メールでの連絡、買い物、なにかの計算、ワープロでの資料作り、スケジュールのメモ等々、殆どをグーグルが提供している無料のツールなりサービスを、ブラウザ(chrome)で利用していることに気付く。そして、さしたる不便は感じていない。

一方、うちの奥さんは、ネットで検索した料理のレシピを居間にあるパソコン画面に表示させながら、居間と台所をいったりきたりしながら料理をしているのを目にする。もし、台所に紙のような安価なパソコンがあれば、そこにレシピを映して料理するのではないかと思う。その紙のようなパソコンにはブラウザがあればよさそうだ。メール機能は必要ないし、ましてや、パソンコンに組み込まれたワードやエクセルといったオフィスツールは必要ない。

グーグルは、コンピュータはいまのようなパソコンの形をしている必要はなく、利用目的ごとに最適な形のものが、安価に提供されるような環境にすればよいと考えているのだろう。

そして、グーグルがOSを作ると聞いて、そういった時代が近いように思えてきた。楽しみである。

一方、マイクロソフトは、パソコンという形から抜け出せないでいるのように思える。だとすれば、マイクロソフトの時代は終わろうとしているのかも知れない。