扇風機が壊れた

そもそも扇風機が壊れるとは思ってもいなかった。
壊れたと言っても、モータが回らなくなったわけではない。羽根を絞めるキャップのネジの部分が劣化して割れてしまったのだ。

このキャップを買ってくれば、扇風機は使える。しかし、何処にも売っていない。このままで電気を入れれば、羽根が飛び出してしまい危険なことになる。

この扇風機は、家電量販店の特売日にフロアーに山積みになっていたものを買ってきた。こんな値段で買えるのかと、感激して買った記憶がある。

キャップが手に入らなければ、捨てないといけない。いかにも勿体ない。

中国製だから品質はあきらめないといけないのか。いや、いまや日本製の扇風機の品質も同じようなものかも知れない。日本製といっても中国で作られていると聞いたことがある。

規格に合った仕組みで仕事をしていれば、品質が確保されたと認定される。物の品質とは別物。グローバル化の流れの中で、日本の品質もマニュアル的品質に変貌し、職人的品質は望めなくなってきているのかも知れない。

我が家には扇風機は何台かある。三十年以上使っている日本製の扇風機はいまだに動いている。おやじが使っていた扇風機も五十年は動いていただろう。

これからの扇風機は十年も動かないかも知れない。なんでこんなことになったのだろうか。寂しさを感じる。物作り日本。頑張れニッポン!!